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 短編映画      キュウリとトマト

・・・急に立ち止まって、振り返ってみたけど・・・

 

 作品あらすじ

 

無人駅に降り立つ、伊呂波(いろは)。

置手紙を残し家から飛び出して十年・・・

手には、大きなスーツケース。未整理のまま膨らんだその中は、

伊呂波の心をそのまま表しているのかもしれない。

伊呂波は、自分の居場所を探すが、見つからない。

そっけない態度をとる兄。

耳を澄ますと、遠くから聞こえてくるお囃子の響き。今年も秋祭りが始まる。

幼い頃、兄と行ったお祭り。

前の晩はうれしくて胸がギュッとなって眠れなかった。

忘れてしまったあのときめき・・・

途中、通った木造橋・・・

私が、しゃがみ込むと、兄は必ず負ぶってくれた。

その温もりの記憶が、少しずつ呼び覚まされてくる。

私が目指したもの・・・

進むべき道のヒントは、ここにあるのかもしれない・・・

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